Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate

Aozora Bunko

「では、七時半から十一時半までの間に――宴会が始まってから舞踏会が終るまでの間に、お奪られになったということに、なりますね。その間に、御気分でも悪くて、しばらく席を外しておいでになったというようなことは、おありになりませんでしたか? 軽い眩暈でも、なさったとか……」

「ありません。倅や嫁が一緒におりましたから、この二人が、よく知っております」

「思いがけなく誰か、寄り添ってきたというようなことでも? ……出合い頭に、誰かブツカッタというようなことでも、ございませんでした?」

この質問は、驕慢な貴婦人の気持を、よほど傷つけたと見えて、

「そんな、はしたないことは、ただの一度もありません。皆さん御身分のある、お方ばかりですから」

と御身分というところへ、イヤに力を込めてくる。

「舞踏は、どなたかと?」

「少々糖尿の気がありましてね、医者から禁じられていますから、一切しません。禁じられなくても、もうこの年ではね」

と贅肉を湛えた頬に、苦笑を泛べる。

「では、……大勢お客様方のいらっしゃる前に、おかけになっていらした頸飾りが奪られて、偽物がかけられていたと、ひとまずそういうことにしておきまして、……後刻また、詳しく伺わせて下さいまし」