Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate

Aozora Bunko

ビョルゲ邸事件

「殿下のお帰りになるまで、その方たちは、一体何をして、待ってたのでしょうね?」

「さあ、……手前がお食事を運ばせました時は、皆さんで将棋を指して、おいでになりました」

オーゲのところへ行って、しばらく召使たちの調べを手伝っていたが、やがてアイネス嬢だけは、当主ヘンリク公爵に逢うべく、海岸通り近くの丁抹農産公社の総裁室に、車を走らせることとした。二十五歳の公爵総裁は、若夫人同様おっとりとして、鷹揚で典雅で上品で、その代り悪くいえば爺青年のように萎びている。若さなぞというものは薬にしたくもない。

昨夜の殿下の御動静、二つ三つばかり質問をして、切り揚げる。ともかくこれで、今夜の仕事は済んだ。後はまた明日……早く帰って、母の料理の手伝いでもしようか! と、車をヴェステル街から皇帝街の方へと走らせていると、夕靄の中に瞬き出した市街の灯と同時に、いつかのビョルゲ邸の事件が、まざまざと蘇ってきた。金ばかりあっても成り上りものと、さっき未亡人の言ったグルネ・ビョルゲ氏邸の盗難事件が!

ビョルゲ邸事件

王弟のフィリップ殿下が、姿なき怪盗と噂され出したのは、もちろん、ビョルゲ家の事件からばかりではない。