Classici giapponesi con furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate
先王陛下の枕辺
「残酷いようだが、この方が伯爵にとっても幸福だろう」
と、その瞬間誰か、「お、付け髭だ!」と大きな声を挙げたものがある。「髭が落ちてるぞう、髭が!」
稀代の変装の名人は、死の間際までも変装していたのであった。
先王陛下の枕辺
医者は呼ばなかったが、屍体をそのままにしておくわけにはゆかぬ。監察院へ電話をかけて、運搬夫が来て屍体自動車へ収容している時分から、綿密な家宅捜査が始まってきた。召使の主だったもの二人ばかりを手伝わせて、階上階下地下と、草の根分けるような捜索を続けること二時間ばかり、今更ながら舌を巻いたのは、この伯爵の用意周到な絡繰であった。
二階の寝室の壁がどんでん返しになって、その真っ闇な階段を潜り抜けると、地下室へ出る。石炭倉横から二階へ上る道があり、階下居間の暖炉中の厚い鉄板を外すと、そこもまた抜け穴になって、広いグラウンドの下を石の隧道で、思いもかけぬ遥か裏門までの出道があり、その裏門横の傾斜を登り詰めると何のためか本館内庭の花園の隅へ、抜け穴が石で固めてある。いつの間に、そして誰に作らせたのか? と、呆れるばかり邸中が縦横無尽の迷路になっていた。