Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

。ジーナとスパセニアと馬を並べて、静かな湖の回りを散歩したり、豪宕な天草灘の怒濤を脚下に見下して、高原の夏草の間を、思う存分に馬を走らせたり……学校はまだ休暇ではないのです。ほんの十日ばかりのつもりで出かけて来た旅が、こんなにも遊び過ごしてしまって、早く帰らなければならぬならぬと心では、絶えず思いながらもつい一日のばし二日のばして、勧められるままにウカウカと、それからまた五、六日ばかりを、夢のように暮してしまいました。

私はこの話の初めの方で、この家はまるで千一夜物語の中の、迷路に呼び込まれた荷担ぎのような気がすると、申上げたような気がします。こうして遊んでいるうちに、そういう夢幻感は消え失せてしまいましたが、その代り今度襲うてきたのは日本の昔話にある、浦島太郎の物語でした。昔、浦島太郎は助けた亀に乗って、竜宮城へいって乙姫様に歓待されるまま、そこで何日かを遊び暮して元の浜へ帰って来た時には、白髪の翁になっていたといいますが、今の私の場合にも、何かそんな気がしてならないのです。しかも、そういう気がする一方、もしそうならそれでも仕方がないと、度胸を決めていました。