Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

そして、頭を掻きりたいほど、ただ自分の意気地のないからだが……、いいえ、からだというよりも、二十三にもなる大の男の身でありながら、自分の思うに任せぬひとり息子の身の上を、どれほど情けなく思ったか知れません。

そんなに気を揉んでいたのなら、行くことができなければ、せめて、手紙でもどんどん出してたらいいじゃないかと、先生はお思いになるかも知れませんけれど、相手があの二人の場合には、手紙ということがまったく私には、不可能に近いのです。

というのは、日本へ来ている外人たちと同じくジーナでもスパセニアでも、聞くこと話すことは、日本人と寸分変りない流暢さですが、字だけは全然読むことも書くこともできないのです。

漢字はもちろん、平仮名さえムズカシクテ、一字も読めません。わずかに、片仮名だけがどうかこうかわかる程度……、尋常一年生の書いたような字で、一時間もかかって、やっと七、八行も綴り得る程度だったでしょうか? その代り仏蘭西語なら本国語同様自由自在でしたが、その仏蘭西語は私にわからず、私にわかる英語、独逸語はまた二人に通じませんし、手紙となっては、いかんともお互いに意思の通じようがないのです。