Classici giapponesi con furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate
「唯今はどうも、失礼をいたしまして……」
と、またはいって来たのです。小女でも床をとりに来たのかと思いのほか、今の亭主がいいようもない緊張した顔で、はいって来たのです。しかもミシリ、ミシリと、誰か障子の外で聞き耳を立てているらしいけはいです。
「旦那様……実は家内に話しましたところが、家内がもう一度伺って来いと申しますんで……さきほど手前どもの家を、お教えになったとか仰しゃいましたのは、石橋様の……お亡くなりになりました石橋弥七郎様の、お嬢様でいらっしゃいましょうか?」
私の方が呆気に奪られるくらい、真面目な顔付きです。真面目というよりも、土気色のオドオドした顔といった方がいいのかも知れません。
「そう……お父さんはたしか、石橋弥七郎とかいわれた……」
「石橋様のお嬢様とすれば……たしか……アノ……向うのお方で……?」
「そう……混血児だよ……教えてくれただけじゃない……あすこの橋のところまで……村の入り口に、石の橋が架かってるだろう? あすこまで、送って来てくれたよ」
「あの……橋のところまで送っていらして……ではつかぬことをお伺いいたしますが、旦那様は東京で、大学へいっていらっしゃいますんで」