Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

パパの生まれたお国へ、一遍いってみたいわ、連れていって頂戴よう! と、ある晩スパセニアが冗談をいったことから駒が出て、パパが日本を出てから、もう三十六年にもなるから、生きているか死んでいるかわからぬが、お前たちにも一遍日本のお祖父さんお祖母さんを逢わせてやりたいなあということで、急に日本へ帰ることになったのです。帰って来たのは、一九三九年の四月……。

「わたくしが、ベルグラードの中学校へ入った年、スパセニアが十歳の春でしたわ」

もともとユーゴは日本とは関係の深い国ではありません。日本の事情なぞは、まるっきりわからないのです。姉妹はもちろんのこと、父親とても十四くらいで離れているのですから、まったくのユーゴ人になり切っているのです。いくらかでも日本語を忘れずにいたのが不思議なくらいでした。

「ですから帰りたては、言葉をスッカリ忘れていたとみえて、とんちんかんなことばかりいって、日本人同士、言葉がわからなくて困ってるのが、日本語のわからないわたくしたちにも、随分おかしゅうございましたわ」

とその時のことを思い出したのでしょう、ジーナは声を立てて、ホホホホホホホと笑い出しました。