Classici giapponesi con furigana
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ぶしゅうこうひわ
武州公秘話
谷崎 潤一郎
Leggi 武州公秘話 (ぶしゅうこうひわ) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 107.572 caratteri · 209 schermate
それに対抗する城方の方は、最初は七八千も籠っていたけれども、日に/\降人や落人が頻出して、しまいには三四千にも充たない、微々たるものになった。されば一閑斎の昔は二箇月に跨がって城を持ちこたえ、結局陥落を免れることが出来たのに、今度は八月十五日から攻撃が始まって、廿一日には三の丸を、廿五日には二の丸を奪われ、廿七日に至って遂に本丸も落城した。その間僅か十一日に過ぎないのである。「筑摩軍記」の記載に依ると、織部正則重は此の籠城の期間中も相変らず奥御殿に閉居して人前に姿を現わすことなく、合戦の指図は老臣共に任せきりであったが、廿二日の深更に、いよ/\城の運命が幾何もないことを悟って、八歳になる嫡男と六歳になる姫君とを、乳人に預けて密かに或る方面へ落してやった。そして廿七日の巳の刻頃、敵が本丸へ侵入したと云う知らせがあると、心しずかに夫人と盃を酌み交し、辞世の和歌を詠じた後に、奥御殿に火を放って先ず最愛の夫人を刺し殺し、次いで己れも自害をした、と云うことになっている。しかし「見し夜の夢」や「道阿弥話」の方を信じれば、此の記事はアテにならない。第一則重は腹を切ったとあるけれども、介錯した者は誰であったか、そんな名前も挙げてないし、夫婦の首や屍骸についても、焼け跡を隈なく捜索したにも拘わらず、全く灰燼に帰したと見え