Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちくはくき

竹柏記

山本 周五郎

Leggi 竹柏記 (ちくはくき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.798 caratteri · 91 schermate

Aozora Bunko

、誰でもすることであって、むろん金を貸したなどという気持もないし、初めから返して貰おうとは思っていない。幸い相手に運がまわってきて、どうやら出世するめあてがついたのだろう、借りた金は近いうちに返済すると云っていたが、それは相手の気持しだいであって、自分は今でもそんなものは求めていないのである……これだけのことを、孝之助らしい控えめな表現で話した。

「それでよくわかった」

鉄馬は頷いて云った。

「実をいうと、江戸にいるぬひの弟から、そんなことを聞いたと書いてよこしたそうで、他にも聞いた者があるらしい、たぶん岡村が話したものだろう、あの男ならそのくらいのことはやりかねない」

「いやそういうふうに云うのはよそう」孝之助は静かに遮った。

「ほかの噂とは違うから、その原因になったと思われる理由を話したので、この三人にわかって貰えばそれでいいのだ」

「しかし噂はかなりひろく弘まっているし、勘定奉行という役に就く以上、こういう不潔な評判の根は断っておかなければなるまい」

「事実無根の世評など、決してなが続きのするものではない、棄てておいても必ずわかるものだよ」

「本当にそう思うなら」