Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate

Aozora Bunko

二人はそれっきり別れました。

平次はそれからすっかり寝正月をして、三日の朝不精床を這い出すと、

「お早う」

ガラッ八の八五郎が忠実な顔を持って来たのでした。

「なんだい、八、年始はもう済んだはずだぜ」

平次は啣楊枝で淡い陽の中から声をかけます。

「あれッ、忘れちゃ情けないね。親分、海賊橋の輪飾り」

「あ、そんな事もあったようだね。三日二た晩寝通してみるがいい。御用のことはともかく、女房の面も忘れるよ」

平次はそんな事を言いながら、せっせと遅い朝の支度をしている、お静の素知らぬ顔をチラリと見やります。

「へッ、惚気を聴きに来たんじゃねえ。手拭の誂主は判りましたぜ、親分」

「誰だ?」

「さざなみの番頭で」

「馬鹿野郎、『さざなみ』のお年玉を、『さざなみ』の番頭が誂えるに、何の不思議があるんだ。もう少し、詮索をしてみろ」

「しましたよ、親分、驚いちゃいけませんよ」

「脅かすなよ」

「こいつを驚かなった日にゃ木戸は要らねえ。『さざなみ』は昨日のうちに店を畳みましたぜ」

「なんだと」

「大晦日に店を開いて、正月の二日に店仕舞をしたと聴いたら、親分だって驚くでしょう」

「よし、すぐ行ってみよう。