Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate
四
「なるほど、窓は頑丈な格子だ。縁側よりほかに曲者の入るところはない」
平次は無関心に立ったまま、こんな事を言います。
「縁側は薄明るいうちに下女とお糸が締めたはずだ」
「締める前から入って隠れている術もあるが――」
と平次。
「それは無理だ。女三人の眼を免れて入っても、縁側も入口も締めてしまったから、逃げ出す工夫はない」
「…………」
これは銭形平次の負けでした。窓の格子は厳重で人間が潜れるはずもなく、女世帯に馴れて、雨戸は日の暮れると一緒に締めるのですから、縁側や入口から、曲者が入れる道理もありません。
すると――、平次はそこまで考えて大きく首を振りました。
四
五兵衛の死骸は、綺麗に洗い清めて、別間でお経を上げておりました。集まったのは、五兵衛の倅友三郎、五兵衛の弟の五郎助、番頭の宗七、手代の駒吉、それに親類が二三人、根津の御用達の石川良右衛門――ざっとそんなものでした。
五郎助は前額の禿げた、四十前後の狡るそうな男ですが、兄を殺すほどの悪人とも見えず、お糸の弟の友三郎は、十七八の前髪で、番頭は五十がらみの実体な男、手代の駒吉は少しにやけた、世間並の良い男です。