Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate
七
七
その晩、平次は八丁堀の与力、笹野新三郎の役宅を訪ねました。
「平次、厄介なことが起ったな。研屋五兵衛の遺書が表沙汰になると、御腰物方が三人、腹切り道具になるが――」
笹野新三郎が暗い顔をするのも無理のないことでした。将軍の佩刀、――東照宮伝来という由緒のある品が、偽物と掬り替った上、そのために世上の口に上る騒ぎまで起しては、係の役人の面目が立たないことになるのです。
「そのことにございます。まだ判然いたしたわけではございませんが、ことによれば、真物の彦四郎貞宗が戻るかもわかりません」
平次は静かながら、自信に充ちた調子でした。
「それは本当か、平次」
笹野新三郎も思わず膝を乗出します。
「つきましては、あの御佩刀を、もう一度拝借いたしとうございます。拵えに不行届なところがあるとかなんとか、名目はいくらもあると存じます。もう一度石川良右衛門に御貸下げ下されば三日のうちに、中味を真物の貞宗と入れ換えて、お返し申上げられると思いますが」
「そんな事なら、なんとかなるだろう。早速取りはからってみるとしよう」
「それで、万事無事に納まりましょう。それでは、くれぐれもお願い申上げます」