Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate
「フーム」
平次も引入れられるように唸りました。将軍家の腰の物を預って盗まれたのでは、なるほどその頃の社会で、人間の命が一つ二つ飛ぶのになんの不思議もありません。
「――思案に余った父は、似寄りの刀を摺り上げ、銘まで刻んで、素人眼には判らないような偽物を作り、ともかくも、石川様の御手から、お係り役人まで差上げたそうですが、二三日前、城中御道具調べの時、本阿弥の鑑定で偽物と解り、石川様へ厳重なお達しがあったのだそうでございます」
「なるほど」
それでは自殺するのも無理はない――と平次ならずとも思ったでしょう。
「今朝は検死が済んで、何もかも父が悪いことになり、遺書は三輪の万七親分から、町方御役人の御手に差上げることになり、葬いの済むのを待って、改めて御沙汰があるそうでございます」
「…………」
多分、研屋は欠所、家族は所払いにもなるでしょう。
「でも私は、どうしても、父が自害したとは思われません」
「…………」
「晩酌を一本つけさせ、いい機嫌で御飯を済ました人が、格子があるにしても、窓を開けたままで、自害する人があるでしょうか」
「フーム」
この娘の恐ろしい慧眼に、平次とガラッ八は顔を見合せました。