Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate
二
「なるほどね」
「こうしてくれ。十二三人も斬るうちには、いずれ一度や二度は、腰の物を研屋へ出すだろう。外神田の研屋を、下っ引を二三人使って、片っ端から当ってみてくれ。外神田になきゃ、下谷、本郷、浅草、日本橋あたりまで、手を延すがいい」
「…………」
「人を斬った刀の脂は、素人の手では、拭いても洗っても落ちるものじゃねえ。脂の浮いた刀か、刃こぼれのある刀を、近頃研屋へ持込んだ奴が判れば、占めたものだ」
「なるほど、そいつは気が付かなかった、――それじゃ親分、三日ばかり待っておくんなさい。三四人手分けをして、江戸中の研屋を漁って来ますから」
「頼むぜ、八」
「親分は?」
「その間、昼寝でもしているよ」
平次は淋しく笑いました。腹の中では、辻斬を捜し出してその刃の前に立とうといった、突き詰めた計画を樹てていたのです。
二
辻斬を釣り出すことは、危険はともかく、驚くべき辛抱強さを必要とする仕事でした。三月ばかりの間に十何人危めた曲者が、毎晩外神田をうろうろしているとは限らず、よしや犠牲者を漁り歩いたところで、甘い具合に平次と廻り逢うことは保証が出来なかったのです。
平次は一と晩毎に、念入りの変装を凝らしました。