Classici giapponesi con furigana
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うんぜんだけ
雲仙岳
菊池 幽芳
Leggi 雲仙岳 (うんぜんだけ) di 菊池 幽芳 (きくちゆうほう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.192 caratteri · 43 schermate
しかし雲仙の美はこの三大景観に止まらず展望の利くところはどこでも美くしいので、それは一面島原半島の海洋美であって、海洋美を兼ねることによって、山岳美の高調される雲仙の如き名山は、誠に類稀なるものといわねばならぬ。
この朝の仁田峠の展望は、全く素ばらしいものだった。私達は今妙見岳の鞍部、直下三千尺の渓谷赤松谷を見下した真上に立っている。海岸線に向って幾つかの尾根が、美しいひだを作って、放射状に走っている。赤松谷は爆発火口原であるが、その急峻な傾斜面には赤松が生え、樅が生え、椎、樫などの雑木が、鮮麗に頂の緑を見せて鬱蒼としている。更にその末が裾野となって、緩やかな傾斜で海岸に延びており、そこに千々岩灘とは反対の側の有明海が紺碧の色をたたえて展開する。
有明海を隔てて一眸の中に入る肥筑の山野、墨絵の如く有明海に斗出している宇土半島、半島の突端からつづく天草列島――盆景の小島の如く浮んでいる島の数の如何に多いことよ。列島の彼方に別にエメラルドの色をたたえているのは八代海である。けれども今目路の限り、紫がかった薄絹の帷の様に、朝霞が一面に棚引いているのだ。