Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
まったく気の毒なくらいでした。
日が暮れてから横田君はわたしの座敷へ来て、夜のふけるまで話していましたが、そのうちに横田君はこんなことを言い出しました。
「どうもこの近所には写真の題になるようないい景色のところもありません。しかし折角おいでになったのですから、何か変ったところへ御案内したい。これから五里半以上、やがて六里ほどもはいったところに龍馬の池というのがあります。少し遠方ですが、途中までは乗合馬車がかよっていますから、歩くところはまず半分ぐらいでしょう。どうです、一度行って御覧になりませんか。」
「わたしは旅行馴れていますから、少しぐらい遠いのは驚きません。そこで、その龍馬の池というのは景色のいいところなんですか。」
「景色がいいというよりも、大きい木が一面に繁っていて、なんだか薄暗いような、物凄いところです。昔は非常に大きい池だったそうですが、今ではまあ東京の不忍池よりも少し広いくらいでしょう。遠い昔には龍が棲んでいた。――おそらく大きい蛇か、山椒の魚でも棲んでいたのでしょうが、ともかくも龍が棲んでいたというので、昔は龍の池と呼んでいたそうですが、それが中ごろから転じて龍馬の池ということになったのです。