Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
その寒いのもいとわずに、平助は古河の町まで薬を買いに行って、病んでいる座頭に飲ませてやった。
そんなからだでありながら、座頭は杖にすがって渡し場へ出てゆくことを怠らなかった。
「この寒いのに、朝から晩まで吹きさらされていては堪るまい。せめて病気の癒るまでは休んではどうだね。」
平助は見かねて注意したが、座頭はどうしても肯かなかった。日ましに痩せ衰えてくる体を一本の杖にあやうく支えながら、彼は毎日とぼとぼと出て行ったが、その強情もとうとう続かなくなって、朝から晩まで小屋のなかに倒れているようになった。
「それだから言わないことではない。まだ若いのに、からだを大事にしなさい。」と、平助じいさんは親切に看病してやったが、彼の病気はいよいよ重くなって行くらしかった。
渡し場へ出られなくなってから、座頭は平助にたのんで毎日一尾ずつの生きた魚を買って来てもらった。冬から春にかけては、ここらの水も枯れて川魚も捕れない。海に遠いところであるから、生きた海魚などはなおさら少ない。それでも平助は毎日さがしてあるいて、生きた鯉や鮒や鰻などを買ってくると、座頭はかの針をとり出して一尾ずつその眼を貫いて捨てた。