Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
宿でも僕の帰りの遅いのを心配して、そこらまで迎えに出ようかと言っているところであったので、みんなも安心してすぐに炉のそばへ連れて行ってくれた。ぬれた身体を焚火にあたためて、僕は初めてほっとしたが、赤座に対する不安は大きい石のように僕の胸を重くした。僕の話をきいて宿の者も顔をしかめたが、その中には、こんな解釈をくだすものもあった。
「そういうお宗旨の人ならば、なにかの行をするために、わざわざ暗い時刻に山へ登ったのかも知れません。山伏や行者のような人は時々にそんなことをしますから。」
二月の大雪のなかを第二の石門まで登って行った行者のあったことを宿の者は話した。しかしさっき出逢ったときの赤座の様子から考えると、彼はそんな行者のような難行苦行をする人間らしくも思われなかった。夜がふけても彼は帰って来なかった。彼は宿の者が言うように、どこかの石門の下でこの寒い雨の夜にお籠りでもしているのであろうか、なにかの行法を修しているのであろうか。
そんなことを考えつづけながら、僕はその一夜をおちおち眠らずに明かしてしまった。夜があけると雨はやんでいた。あさ飯を食ってしまうと、僕は宿の者ふたりと案内者一人とを連れて、赤座のゆくえを探しに出た。