Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
それから四、五間ほど引下がったところにまた振りまく。さらに四、五間離れたところにまたふり撒く。こうして、蛇の前路に三本の線を引いて敵を待つのである。
「おれはきっと二本目でくい止めてみせる。三本目を越して来るようでは、おれの命があぶない。」
かれは常にこう言っていた。そうして、かの手斧を持って、第一線を前にして立っていると、うわばみは眼をいからせて向って来るが、第一線の前に来てすこし躊躇する。その隙をみて、かれは猶予なく飛びかかって敵の真っ向をうち砕くのである。もし第一線を躊躇せずに進んで来ると、彼は後ろ向きのままで蛇よりも早くするすると引下がって、更に第二線を守るのである。第一線を乗り越えた敵も、第二線に来るとさすがに躊躇する。躊躇したが最後、蛇吉の斧はその頭の上に打ちおろされるのである。彼の言う通り、大抵のうわばみは第一線にほろぼされ、たとい頑固にそれを乗り越えて来ても、第二線の前にはかならずその頭をうしなうのであった。
口でいうとこの通りであるが、なにしろ正面から向って来る蛇に対してまず第一線で支え、もし危いと見ればすぐに退いて第二線を守るというのであるから、飛鳥といおうか、走蛇といおうか、すこぶる敏捷に立廻らなければならない。