Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
無理に起きてはいるものの、お年は真っ蒼な顔をして幽霊のように痩せ衰えていた。よんどころない羽目で世話をしたものの、あれで無事に納まってくれればいいがと、庄屋も内々心配していると、不思議なことには、それからまた半月と過ぎ、ひと月と過ぎてゆくうちに、お年はめきめきと元気が付いて来て、顔の色も見ちがえるように艶々しくなった。
「蛇吉が蛇の黒焼でも食わしたのかも知れねえぞ。」と、陰では噂をする者もあった。
それはどうだか判らないが、お年が健康を回復したのは事実であった。そうして、年下の亭主と仲よく暮らしているのを見て、庄屋もまず安心した。実際、かれらの夫婦仲は他人の想像以上にむつまじかった。多年大勢の男を翻弄して来た莫蓮女のお年も、蛇吉という男に対しては我れながら怪しまれるほどに濃厚の愛情をささげて仕えた。蛇吉も勿論かれを熱愛した。こうして三年あまりも同棲しているあいだに、蛇吉は自分の仕事の上の秘密を大かたは妻に打明けてしまった。
彼の家のうしろには屋根の低い小屋がある。北向きに建てられて、あたりには樹木が繁っているので、昼でも薄暗く、年中じめじめしている。