Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Leggi さぶ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 210.521 caratteri · 415 schermate
「やっぱり気がつきなすったか」と与平が栄二の問いに答えて云った、「――慥かにここにはそういう気分がありますよ、ええ、これはね、そもそもこの寄場というものを作った、長谷川平蔵という人の考えだそうでしてね、寄場は牢ではない、人足を罪人扱いしてはならない、というのが代々の役所のきまりなんだということです」
「それがずっと今日まで続いたのかな」
「中にはひどい役人もいたそうです、お奉行さまから同心下役まで入れると、三十四、五人もの人数ですからな、ええ」と与平は悲しげに首を振った、「――ここには公儀から年に米六百俵、金が四百両あまり下されるんです、その米や金をくすねたり、人足の稼いだ賃銀のうわまえをはねたりした役人がいくたりかいた、ということを聞きましたな、そんなことがわからずにいたためしはないんだが、みつかるまではやめられないんでしょう、どこにでもあることだが、人間が欲に負けるというのはつくづく悲しいもんだと思いますよ」
栄二は聞いたことの仔細を理解しようとするように、じっと息をひそめていた。
「その、――」と栄二はきいた、「お上からそんな金や米が来るというのは本当ですか」