Classici giapponesi con furigana
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さぶ
さぶ
山本 周五郎
Leggi さぶ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 210.521 caratteri · 415 schermate
おすえは勝手のほうへ気がねをするように、頷いてみせた。
「でも、おら思うんだが」とさぶはひそめた声で続けた、「おらに辛く当ったのは親きょうだいのほうで、おらはべつに咎になるようなことはしなかった」
「うちの人はあんたを怒ってるんじゃないのよ」と云っておすえは赤くなった、初めて、われ知らずうちの人と云ったのが恥ずかしかったらしい、「――誰があんたに咎があるなんて思うもんですか」
「そうじゃねえんです、そうじゃねえんですよ」さぶはもどかしそうに首を振った、「――どう云えばいいのか、おら口がへただから思うように云えないんだが、つまり、どんなにひどい扱いをされても、おらにとっておふくろはやっぱりおふくろだ、もしもおらのほうで咎になるようなことをしていたんならべつだが、そうでなければ、おふくろの死水をとりにいってやっても悪かあねえと思うんだ」
「そりゃあ悪くなんかありゃあしないわ」おすえは聞いた言葉の意味がわからないまま、力づけるように云った、「あの人だってそのくらいのことはわかってるのよ」
栄二が濡れ手拭で耳のうしろを拭きながら出て来、酒の支度をしてくれと云った。