Classici giapponesi con furigana
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さぶ
さぶ
山本 周五郎
Leggi さぶ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 210.521 caratteri · 415 schermate
梃子でも動くものかと肚をきめたが、若い者二人は静かに左右へ寄って来、温和しくしろよと云いながら、栄二の腕を二人で掴んで引っ立てた。振り放そうとしたが二人の力にはかなわず、そのまま玄関までひきずられていった。麻袋を打っていた小僧はびっくりしてとびのき、栄二はかっとのぼせた。
「このうちでは人をこんなふうに扱うのか」と栄二は叫んだ、「無実の人間にぬすっとの汚名をきせただけではたりず、ゆすりかたりのように扱うのか」
「この野郎」と云って若い者の一人が栄二の横顔を殴った、「黙らねえか」
他の一人も殴り、栄二を土間へ引きおろすと、足を払って倒し、自分たちもはだしのまま、米俵でも引いてゆくように、格子から石だたみ、そして門の外までひきずり出した。小雨はいつのまにか雪になって、凍てて濡れた道の上は、もうかなり白くなっている。その道の上へ栄二を放り出すと、二人の若い者は代る代る馬乗りになって、頭と顔をところ嫌わず殴りつけた。栄二は初めに殴られたのが耳に当り、それっきり右の耳が聞えなくなっていたし、裂けた唇から血が流れ、それに鼻血も混じって顔は赤い泥にまみれていた。
「ちくしょうちくしょう」