Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Leggi ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) di 永井 隆 (ながいたかし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 107.351 caratteri · 213 schermate
そばに立っている役人はしきりに「キリシタンを捨てろ、キリシタンを捨てろ」と、せまります。
ツルは丈なす黒髪を前に垂れて我が肌をかくし、ロザリオをつまぐっては聖マリアのおん助けを祈り、役人の声を聞くたびに頑固に頭を振りつづけました。
庭には西の浜から冷たい北風がひゅうっ、ひゅうっと吹きつけます。風はいつしか雨をふくみ、冷えゆくままにみぞれとなり、みぞれはやがて雪と変わり、たちまち目も口もあけられぬ大雪になってしまいました。大理石のようなツルの白肌は紫色に凍って固くなりました。役人は、
「頑固なやつだなあ! 改心しなければ死んでしまうぞ」と少しは心配になってやさしく言い聞かせましたが、ツルはもう舌の根が凍って言葉も出ぬので、ただ首を横に強く振るだけです。そのたびに顔にべっとりついた雪が飛び散って、清らかな乙女の顔がしばしば現われるのでした。この世のものとも思えぬその神聖な顔に、思わず役人はぶるっと身ぶるいをすると、座敷に上がって縁の大障子をぴたりと閉めました。
ツルは一心に神に祈っています。そして「早く雪が腰をうずめてくれれば、こんな恥ずかしい思いをまぬがれるのに」