Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

さんがいばんれいとう

三界万霊塔

久生 十蘭

Leggi 三界万霊塔 (さんがいばんれいとう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.716 caratteri · 39 schermate

Aozora Bunko

翌日の朝、船団の母船のそばへ船を持って行くと、調節弁付きの新式の潜水服をランチで届けてよこした。青木はさっそく貝床についたが、間もなく三十センチもある、ほぼ円形の見事な「黄金唇」をあげてよこした。最上品のサンプルになって見本陣列所に出ているエキストラ・マキシマという薔薇色真珠の出る真珠母で、相場の変動があるときでも、この種は屯二千ドルから下ったことがない。

深尾も戸田も酔ったようになり、山崎は汗をかき、燃えるようなうれしさをおさえているふうだったが、いくらも貝を揚げないうちに青木が仕事をやめてあがってきた。

「どうしたんだ」

「咽喉から手の出るほど欲しいものだって、ああ沢山あっちゃうんざりだ。ダイバーを百人入れてせっせと三シーズンやったって採りきれやしないよ。金がナマで出ている鉱脈みたいなもんさ。死ぬまでアラフラ海の底を這いまわったって、運がなけれゃあんな貝床にぶつからない。あれが他人の宝だと思うと、気が悪くて働くのがいやになった」

「そりゃまったく気の悪い話だ」

「採らせてもらうのはありがたいが、この一シーズンだけなら、いっそ採らせてもらわないほうがいい、てなもんだ。