Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
Leggi 中谷宇吉郎集 第六巻 (「もくせい」ごうのなぞ) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.784 caratteri · 269 schermate
私は直接その席にいたわけではないが、会のあとで坪井、宮部の諸兄が「寺田小学校」へやってきて、「たいへんなことになっちゃった」とくわしく様子を知らせてくれた。感受性の強いそして気のおけない若い仲間同志の話であって、身振り声色真に迫っていた。三十年後の今日になってみると、何だか、自分がその席にいたような錯覚に陥る。それほど皆が強い印象を受けた大事件であった。
長岡先生が、例によって大気焔をあげられ、御機嫌よく講演がすんだあと、議長が型の如く「御質問御討論がありましたらどうぞ」という。皆は、いわばさわらぬ神にたたりなしという顔付で、少々煙に捲かれながら、黙り込んでいる。
「そうしたらね。寺田先生がすっくりと立ち上って、こういう風に机に両手をついて、少しぶるぶる震えながら、「先生の今日の御講演は、全く出鱈目であります」といわれるんだ。いや驚いたね。みんながシーンとしてしまったんだ。先生は真蒼な顔をしておられるしね」
「まさか。話だろう」
「いや、本当なんだよ。長岡先生、全くびっくりされたようだった。
「いや、君、そりあいろいろ仮定ははいっているが」
「いいえ、それは仮定の問題ではありません」