Classici giapponesi con furigana
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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
Leggi 中谷宇吉郎集 第六巻 (「もくせい」ごうのなぞ) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.784 caratteri · 269 schermate
それは名高い関白兼実の後の九条植通玖山公といわれた人である。植通は、関白、内大臣、藤原氏の氏の長者、従一位という長者であるが、こういう人が魔法の修行者であり、天文から文禄へかけての乱世に、何の不幸にも遭わず、無事に九十歳の長寿を得て芽出度く終った点が、面白いのである。
植通が弟子の松永貞徳に語った言葉が伝えられている。自分は飯綱の法を修したが、遂に成就したと思ったのは、どこで寝ても夜半になると鴟が屋根にきて鳴くし、また路を行けば必ず前に旋風が起ったというのである。鴟は天狗の化身であり、旋風は目に見えぬ眷属の前駆である。
こういう恐ろしい飯綱成就の人であった植通公は、当時の博識でもあり、人々の尊重もうけていた。しかし隠世の人ではなく、時々旋風を伴ったような言動をもって、この乱世を毅然として生き抜いた人である。織田信長が今川を亡し、途上の諸侯をほうって遂に京洛に軍を進めた時は、その威は古の木曾義仲の都入りを凌ぐほどであった。天下皆鬼神の如くに、畏敬し、禁闕の諸卿も諂諛これ努めたものであった。しかし植通公だけは、この癇癖の荒大将に対して、立ったまま面とむかって「上総殿か、入洛めでたし」