Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
ずいとはいりこむと、べったりすわって斜めにうしろの縁側を見返ったお藤、「おさよさん、お前さん何をそんなにびっくりしているのさ。殿様がお呼びだよ。お燗がきれたってさっきから狂気みたいにがなっているんだ。行ってみておやりな」
「ええ、ですから、とても、一人じゃ手がまわりませんから、このお艶――さんに助けてもらおうと思いましてね。それに殿様の御意もあることだし……さあお艶さん、おとなしく離室のほうへおいで。ね、お咎めのないうちに」これ幸いと再びおさよがお艶の手を取りせきたてるのを、お藤は、所作そのままの手でぴたりとおさえておいて、凄味に冷え入る剣幕をおさよへあびせた。
「いいじゃないの、ここは! お艶さんには、いろいろ殿様に頼まれた話もあるんだから、お前さんはあっちへお行きってば!」
「でも、お艶をつれてくるようにと――」
「しつこい婆さんだねえ。あたしが連れていくからいいじゃないか。それより、癇癪持ちがそろっているんだ。また徳利でも投げつけられたって知らないよ。早くさ! ちょッ! さっさと消えちまいやがれッ!」
おどかされたおさよが、逃げるように廊下を飛んでゆくと、その跫音の遠ざかるのを待っていたお藤は急に眼を笑わせて部屋の隅のお艶を見やった。