Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
へっへ、人が悪いぜ姐御」
「何を言ってやんだい! そんならきくけど、その旅仕度はどうしたのさ?」
「あ! これか」と与吉は頓狂に頭をかいて、「これあ、なんだ、私が味噌をしぼった化けこみなんだ。てえのが、姐御も知ってのとおり、わたしも浅草じゃあ駒形のつづみとかってちったあ知られた顔だから、おまけにあの栄三郎てえ若造にあ覚えられてもいるしね、きょうの仕事に当たって、素じゃあどうもおもしろくねえ。かといって変に細工をして扮装りゃあかえって人眼につくしさ、さんざ考えたあげくのはてが、この旅人すがたと洒落たんでございます。どうです、似合いましょうヘヘヘ」
「ああ、そうかい」軽く受けながらも、お藤はきらりと与吉の顔へ瞳を射った。「じゃ、どこへも走るんじゃないんだね?」
「正直のところ、姐御がいらっしゃる間は、与吉も江戸を見限りはいたしません」
「うまいこといってるよ。左膳様は?」
「さあ――鈴川さんとこにおいででげしょう」
「げしょうとはなんだい、知らないのかい?」
「このごろ、あの屋敷にはお上の眼が光っておりますから、あっしもここすこし足を抜いております」
「そんならいいけれど、与の公、お前はどうも左膳さまとは同じ穴の狸らしいね」