Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
むこうでは南蛮姿絵の覗き眼鏡が子供を寄せ、こっちでは鐘の音のあわれに勧善懲悪地獄極楽のカラクリ人形。
おででこ芝居合抜き。
わあッと人浪が崩れ立ったと見れば、へべれけに酔っぱらった何家かの折助が四、五人づれ、女をみかけしだいにふざけ散らして来るのだった。
その群集におされて、逃げるともなく小走りに、堂わきのあき地へ駆けこんだ若侍ひとり。
月代も青々と、りゅうとした着つけに落とし差しの大小……。
が、その顔!
女にしても見まほしいというが、これはまさしく女性の眼鼻立ち! 服装かたちこそ変わっているが、まぎれもないあの、いまの麹町三番町土屋多門の養女となっている、行方不明のはずの弥生ではないか。
それがりんたる若ざむらいの拵えで、この青山長者ヶ丸の祭礼へ!
亡父の姓を取って小野塚伊織と名乗っている男装の弥生、ぼんやりとそこに揚がっている絵看板をふり仰ぐと、劉という唐人刀操師の見世物小屋で、大人五文、小人三文――。
「さあサ、いらっしゃアイ!」
木戸番が塩から声を振りしぼった。
板囲いに吊るした筵をはぐって、小野塚伊織の弥生が、その刀操術の見世物小屋へ通ると、屋内は大入りの盛況で、むっとこもった人息が弥生の鬢をかすめる。