Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Leggi 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 203.094 caratteri · 411 schermate

Aozora Bunko

それにしても人間ふたりが突然に消え失せる筈はないので、風呂番や宿の男どもが大きい湯風呂のなかへ飛び込んで隅々を探してみると、若い女ふたりが湯の底に沈んでいるのを発見した。女ふたりは確かに入浴していて、あたかもかの細君がはいって来た途端に、どうかしたはずみで湯の底に沈んだらしい。二つの首が突然に消え失せたように見えたのは、それがためであった。すぐに医師を呼んでいろいろと手当てを加えた結果、ひとりの女は幸いに息を吹き返したが、ひとりはどうしても生きなかった。

生きた女は古屋為子であった。死んだ女は児島亀江であった。為子の話によると、ふたりが湯風呂の中にゆっくり浸っていると、なんだか薄ら眠いような心持になった。と思う時に、入口の戸をあけて誰かはいって来たらしいので、湯気の中から顔をあげてその人を窺おうとする一刹那、自分と列んでいる亀江が突然に湯の底へ沈んでしまった。あっと思うと、自分も何物にか曳かれたように、同じくずるずると沈んで行った。それから後は勿論なんにも知らないというのであった。

三

亀江の検死は済んで、死体は連れの三人に引き渡された。