Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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へいけがに

伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集

岡本 綺堂

Leggi 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 203.094 caratteri · 411 schermate

Aozora Bunko

ハテ可怪な事をいうと思いながら、指さす方を見あげたが、私の眼には何物も見えない。扨は例の怪物だナと悟ったから、この畜生めッと直ぐに鉄砲を向けると、其の人は慌てて私の手を捉え、アアモシ飛だ事を為さる、アノ坊さんに怪我でも為せては大変ですと、無理に抑留める。で、其の人の云うには、私は上田の鉄物商兼研職で、商売用の為め今日ここを通ると、アノ坊さんが大きな毛鑷を引担いで山路を登って行く、私も親の代から此の商売をしてるが、あんなに大きな毛鑷を見た事がないから、奉公人も私も肝を潰して見ている所だとの事。併しそんな事のあろう筈もなく、私の眼には一向見えないのが第一の証拠、あれは例の怪物に相違ないと、委しく云って聞かせると、其の人達も驚いた様子で、成程そう云えばモウ其の坊主の姿は見えなくなったと云う。何しろ憎い畜生め、今日こそは退治て呉れようと、鉄砲を小脇に其の山路を一散に駈あがり、其処かここかと詮議したけれども、別に怪しい物の姿も見えないからアア残念ナと再び麓へ降りて来ると、彼の商人はモウ立去ったと見えて、其処には誰も居ない。で、其の商人は本当の人間で、全く怪物に化されたものか、但しは其の商人が怪物で、私に無駄骨を折らせたものか、何方が何うとも今に分らぬけれども、何方にしても不思議な事で、私も流石に薄気味が悪くなって