Classici giapponesi con furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Leggi 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 203.094 caratteri · 411 schermate
祝言の用意は出来ているか。
(人々答えず。)
蛇 酒の用意はあるだろうな。
翁 酒は沢山にたくわえてあるから、飲みたいだけ飲んでください。ほかにも欲しいものがあるならば、なんでも上げます。
蛇 それだから娘を貰いに来たのだ。
翁 その娘だけは……。どうぞ堪忍してくださるまいか。
嫗 ほかのことなら何でもききますから、どうぞこればかりは……。この通り、拝みます。
蛇 お前達はなんにも云わぬがよい。娘はとうに承知しているのだ。
青年 いや、その娘も不承知です。
蛇 お前もだまっていろ。今更故障を云うと、お前たちの為になるまい。これ、よく見ろ。おれの大きい眼はみがいた鏡のようにかがやいている。この眼で一度睨めば大抵のものは縮んでしまうぞ。おれの口には赤い舌が火のように燃えている。この口を一度あけば大抵のものは一と息に呑んでしまうぞ。もう一度よく見ろ。おれのからだには鉄のような鱗が一面に生えている。この鱗をさか立てると大抵の矢も刀もとおすことはできないぞ。おれはこれほどの武器をもっているのだ。それを知らずに防ごうとするのは馬鹿な奴だ。
(青年を見てあざ笑う。青年は太刀の柄をすてて、更に弦の切れたる弓を取りしが、容易にかかり得ず、徒らに睨みいるのみ。