Classici giapponesi con furigana
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あづまばし
問はずがたり・吾妻橋 他十六篇
永井 荷風
Leggi 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇 (あづまばし) di 永井 荷風 (ながいかふう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.586 caratteri · 159 schermate
今夜ここで会ったなア、やっぱり縁があったんだ。東京にゃうろうろして居られねえからどっか遠くへ、草鞋をはこうと思ってるのよ。さっきも後をつけられて、すんでの事に喰い込むところよ。じゃア、あばよ。
鈴代 兄さん。気をつけてね。
斎藤 お前も身体大事にしなよ。あんまり丈夫な方じゃねえからな。
鈴代 ええ。ありがとう。(トじっと思入。行きかける男を引止め、)兄さん。一寸待ってよ。
斎藤 何だ。何か用か。
鈴代 兄さん。わたしの外套引掛けておいでよ。今夜あたい達の方も狩込があったし、世間がそうぞうしいようだから、用心した方がいいよ。この外套貸すからパンパンに化けておいで。その方がいいよ。
ト鈴代緑色の外套をぬいで男に着せ頭巾を冠せてやる。
斎藤 でも、お前。困るだろう。外套がなかったら。
鈴代 まだそう寒かないから。そんな事心配しないでもいいよ。
斎藤 すまねえな。じゃ借りて行こう。
鈴代 兄さん。すっかりパンパンだよ。そんなら大丈夫だよ。
斎藤 じゃ、あばよ。
鈴代 気をつけてね。
ト男の後姿を見送っている。下手より艶歌師二人(福井松田)手風琴ギタラを弾き「湯の町エレジイ」か何かを唄いながら出る。