Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あおいはらふじんのたいつり
垢石釣游記
佐藤 垢石
Leggi 垢石釣游記 (あおいはらふじんのたいつり) di 佐藤 垢石 (さとうこうせき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 46.298 caratteri · 100 schermate
夏釣日記
二日の昼過ぎ、生駒※(「皐+栩のつくり」の「白」に代えて「自」、第3水準1-90-35)翔先生と将棋の木村名人と私と、大鯛釣を志して伊豆の網代温泉へ着いた。宿の窓から吹き入る南風が涼しい。海は、随分静かである。眼の下の海水浴場で、男の子の黒い体と、女の子の赤い海水着が小波に潜ったり浮んだりしていた。
木村名人は宿へ着くのが一足遅れたので私と生駒先生は、午後の半日を湾内で小物釣を楽しもうということになって、舟を出した。狙った場所は、上多賀の岩の鼻である。最初小鰺を試みた。けれど、さっぱり餌につかない。そこで舟を、多賀の大謀網の近くへ進めてカマス釣に変った。もちろん、鈎は擬餌である。スイスイと釣糸を忙しくしごくと、掛る掛る。
忽ちの間に四、五十尾釣れた。五、六寸のカマスが、魚槽のなかに、美しく可愛らしく泳いでいる。少し、釣れが遠ざかったようだから再び鰺釣に逆戻りした。一荷づつ掛ってくる。つまり、二本つけた鈎に一尾ずつ掛ってくるのだ。小さい鰺ではあるけれど、一度に二尾ずつ掛ってくるのは楽しい。
若い船頭が
「神立がきそうです」
といった。私は夢中になっていた糸の手を休めて沖の方を見ると、真鶴岬の三ツ石のあたりに薄い雲が動いている。