Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だらくろん(ぞくだらくろん)

堕落論・日本文化私観 他二十二篇

坂口 安吾

Leggi 堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (だらくろん(ぞくだらくろん)) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.198 caratteri · 171 schermate

Aozora Bunko

七月二十七日

尤も、おかげで、どうも、今日は仕事がしたかったのだが、できなくなった。十時頃、もう、ねる。よく、ねむった。涼しいからだ。

七月二十七日(晴)

どうも、今日は、思いがけないことになった。仁科という青年が登場してしまったのだ。私は始めから素子のために一人の青年が必要だと考えていた。素子がだんだん恋をしそうもなくなったので、どうもいけない、岡本の外に、若い青年を一人、と考えており、どうも私は、素子の肉体が岡本などに弄れるのが堪えられず、尚更、青年を、と考えていたのだが、私が昨日まで考えていたのは、もっとマジメな相当利巧な青年のつもりであったのに、まったく、あべこべになってしまった。

原稿紙に向うと、まるで気持が違ってしまうので、私が私の好みや感傷から割りだして、予定していたことなど、とるにも足らぬことになり、書いてみると、すぐつまらなさが分り鼻につく。

どうして、青年が仁科でなければならなかったか、どうにも、私は不愉快だ。然し、この青年でなければならなくなったので、仕方がない。どうしても、素子の肉体が弄れる宿命から、私は逃げられないのだろうか。私はこの青年と素子に恋などさせたくない。