Classici giapponesi con furigana
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だらくろん(ぞくだらくろん)
堕落論・日本文化私観 他二十二篇
Leggi 堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (だらくろん(ぞくだらくろん)) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.198 caratteri · 171 schermate
戦争は文明なものだ。銀座なんてえものは戦争がくると奥州蛇谷村字安達ヶ原へ集るね。戦争が済んで二、三年も、まだ文明だね。戦争ぐらい文明平和なものはねえな。戦争が済んでから四年目ぐらいにダンダン世の中が悪くなるらしい。都会の奴がゼイタクを覚えるとロクなことは有りゃしねえ。どうも世直しに戦争が始らねえと、もう日本はダメになるぜ。今度の戦争が始ってみやがれ。ボリ放題にボッてやるから。ギャバジンの三ツ揃いぐらいじゃア、めったなことで米の一升も売ってやらねえから覚えてやがれ。
虎視タンタン、戦争をはるかに望んで武者ぶるいしている老若男女が数知れないのである。しかし、やっぱりダメだろうね。戦争の要領を覚えたツモリでも、新手を打つのを天才といって、生兵法は大怪我の元という通りだ。習い覚えた要領も、次の戦争のドサクサには役に立ちそうもないらしいや。
私がこういっていさめると、彼や彼女はフンと笑って、コイツ戦争に自信がないな、次代の斜陽族か、とお考えになるのである。
人生に夢は大切だ。然し、戦争の味を覚えた、という虎視タンタンの武者ぶるいは、夢というには、あまりに悲しい。