Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Leggi 工場細胞 (こうじょうさいぼう) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.234 caratteri · 184 schermate
粗末な階段はハネつるべのようなキシミを足元でたてた。彼は少し猫背の厚い肩を窮屈にゆがめた。頭がつッかえた。
――誰?
上から光の幅と一緒に、河田の声が落ちてきた。
――森。
――あ、ご苦労。
室一杯煙草の煙がこめて、喫みつくしたバットの口と吸殻が小皿から乱雑に畳の上に、こぼれていた。何か別な討議がされた後らしい。立ってきた河田は、森本の入った後を自分で閉めた。彼は大きな臼のような頭をガリ、ガリに刈っていた。それにのそりと身体が大きいので、「悪党坊主」を思わせた。何時でも、ものゝ云い方がブッキラ棒なので、人には傲慢だと思われていたかも知れなかった。然しそれだから岩のようなすわりがあるんだ、と組合のものが云っていた。
仰向けになって、バットの銀紙で台付コップを拵らえていた石川が、彼を見ると頭をあげた。
――よオッ!
石川はもと「R鋳物工場」にいたことがあるので、前からよく知っていた。彼が河田を知ったのも、石川の紹介からだった。石川が組合に入るようになってから、森本はそういう方面の教育を色々彼から受けた。それまでの彼は、普通の職工と同じように、安淫売をひやかしたり、活動をのぞいたり、買喰いをしたり喧嘩をして歩いていた。