Classici giapponesi con furigana
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Leggi 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.454 caratteri · 357 schermate
その朝、女は私の部屋へきて言った。
「おとなりの早瀬の奥さんがね。どうも坊ちゃんは百日咳らしいと言って、いまのうちに注射をしておもらいなさい、そうでないと大事になるから……それに早瀬の御主人もやはりそうらしいって、見るに見かねて、さし出がましいけれどもッて言っていらっしゃいましたよ。そういえば、どうもそうらしうござんすね。」
早瀬さんとは、垣どなりで、よく聞くとやはり同じい郷里の人だった。それにもう三人も子供をそだてた経験から、その注意は私の胸にぎくりと来た。
「どうもそうらしい。いいことを教えてもらった。」
私は感謝し、すぐ医者に注射をしてもらったが、「いまから百日咳になりかかろうとしているのだ。」樋口も写野も言ってくれた。何となく大きい困難を前に払ってしまったようで嬉しかった。
が、どういうものか咳が発作的に来た。一日に一度ずつくらいに――しかしそういうことに馴れているので、気にしながらも、ただ服薬だけさせた、樋口さんも大したことではないと言っていた。しかし顔の色はだんだんに悪くなり、手足がよく冷え、すこしでも抱いていないと火のつくように泣き立った。