Classici giapponesi con furigana
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Leggi 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.454 caratteri · 357 schermate
或朝、妻は赤児を抱き、書斎へはいって来た。いつものことなので、机の上から、わるい顔をしているのと、元気のなさそうなのを見た。
「豹、どうした、いいかげんに癒ってくれないと、みんなが困るぜ。」
私はそう言い、立って赤児をあやそうとしたが、妻は、ふとこんなことを言った。
「さんざん病気をしたあげくに、この子は死ぬんじゃないでしょうか。」
「そうお前は思うか。」
「ええ、どうもそんな気がしてなりませんの。」
私は黙っていたが、「いまトラれてたまるか。」と少し腹立つような声で言った。コレまで育ててきて、死なせるなんてことが有り得ようかとも思った。死んでも引き戻してやるとも言ったが、空疎なことを言ったので心寂しかった。
「そんな考えをもたない方がよいよ、こうして、ほら、この通りにぴんぴんしているんだから、なア、豹。」
私は、手をとってみたとき、あまり冷くなっているのに、驚いた。足も、きのうよりも酷かった。
「どうもおかしい、こんなに手足が冷えている。」
「そうね、医者を呼びにやりましょうか。」
「すぐに呼ぶとよい、いや、おれが電話をかけに行ってくる。」
私はすぐ宮川病院へ、電話をかけに出かけた。