Classici giapponesi con furigana
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しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
Leggi 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.012 caratteri · 245 schermate
源氏の父子・平氏の父子
源氏の父子・平氏の父子
その日。――義清は、無二の郎従、源五兵衛季正という者に、歌の詠草を持たせて、待賢門院の女房たちの局へ、使にやっていたのである。
待賢門院は、天皇崇徳の御母、藤原璋子。つまり鳥羽上皇の皇后である。
が、天皇崇徳とのおん仲も、つねづね冷やかな上皇は、その皇后にも、遠のかれており、べつに中納言長実のむすめ、藤原得子(美福門院)をいれて、かたときも、離し給わぬほどな愛しかたであった。
もちろん、今度の御幸にも、伴われて、離宮のうちに、上皇の寵を、身ひとつにうけておられるのである。
義清は、扈従して、きのうきょう、ここの万華のにぎわいを見るにつけ、待賢門院の、今は訪う人まれな冬庭の――わびしい女房たちを、思い出さずにいられなかった。
そこには、歌の上で、かねがね親しい女房たちも多い。
で、歌に寄せて、ここの便りを、源五兵衛に持たせてやったものである。
その帰りみちか。行きがけの間違いか。
何しても、義清は、矢のように、六条堀川へ心が急いでいた。――清盛たちへは、ああいったものの、かれとて、相手の何者なるかは、わきまえている。
ことには、源五兵衛という郎党は、かれにとって、またなき忠実者であり、身に代えても、助け出さねばと、思っている。