Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

Leggi 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.012 caratteri · 245 schermate

Aozora Bunko

……もし東国への旅のおついででもあったら、御両所にも、ぜひ鎌倉へおたずねください』

義朝の口から、そんな話も出たりして、やがて、おたがいは道を別れた。

義清は、無口である。日ごろもだが、きょうも至って浮いていない。こういう性格の人間を清盛はあまり好きでないのだ。道は一しょに歩いたが、朱雀の辺まで、何ひとつ、ふたりの間で、話題になったものはなかった。

『では、ここで……』と、清盛は、一つのつじで、たもとを分かとうとした。別れ際になって、義清は、やっと、少し口かずをきいた。

『水薬師のお住居へ、お帰りか』

『うむ。あそこは、夜のさびしい所なので、妻も子どもも、自分の帰りを、待ちぬくのだ。このごろは、子どもの顔を見るのが楽しくてなあ』

『おいくつ? ……。お子は』

『三つになった』

『それは、お可愛いことだろう。子の可愛さは、理窟なしだ。……はやく帰ってやり給え』

灯ともしごろの朱雀の辻で、こういって別れた佐藤義清が、それからちょうど、一月後の十月十五日、突然、出家したといううわさには、清盛も、少なからず、驚かされた。

『どうしてだろう。何か、仔細があったのか』

清盛は、人びとに訊いてみた。