Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 180.256 caratteri · 361 schermate
家長と家の子、といったような親しみぶかいところもある代りに、頭目と手下と呼び合ってもおかしくない、野人ぶりもあった。
「何をしておるか」
小六が、呟くと、
「まだかッ。門の者」
と家来がまた呶鳴った。
すると、
「おうウい」
と、三度も同じ返辞がしてから初めて、そこの木戸がどーんと開いた。
同時に、左右から、
「誰方だ?」
と、燈火を向ける。
薄金で作った吊鐘形の――それに把手が付いているので――戦場にでも雨の夜行にでも持ち歩けるがん燈とよぶ燈具だった。
「小六だ」
がん燈の光を浴びながら、木戸を固めている者へ、小六は尋常にそう答える。
分り切っている筈だが、たとえ主でも、これほど厳密でなければならない四隣の現状だった。
「お帰りなさいまし」
初めて、一斉に礼儀をする。その小六に従いて、供の面々も、
「稲田大炊助」
「青山新七」
「長井半之丞」
「松原内匠」
といちいち名乗って、がん燈の検めを浴びながら、門の内へ通った。
小六と、その一族四人はずしずしと跫音重く、暗い大廊下を、奥へ通って行った。
「お帰り」
「お戻り遊ばせ」
廊下の角々で、従僕の顔、女の顔、妻子達の顔――どれほどいるのか分らない大家族の中に住む一部の顔が――外から戻って来た家長を出迎える。