Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 180.256 caratteri · 361 schermate
「……ヤ? あの態は」
道三秀龍は、喉のあたりで、そんな声をもらした。
ひどく驚いた眼いろだった。
行列の中に見えた信長の扮装が、彼の眼を奪ったのだ。いや、呆れさせたのである。
かねて、異様な姿で押し歩くとは聞いていたが――
今、見れば、聞きしに勝るものだった。
逞しい駿馬の鞍に、ゆらと、乗りこなしよく据って、茶筅むすびの大将髪、萌黄の打紐で巻きしめ、浴衣染帷子、片袖をはずして着け、熨斗つき刀脇差には例のごとく――何かの禁厭のように――七五三縄を廻している。
その刀腰にはまた、火打袋だの、小瓢箪だの、印籠だの、紐付扇子だの、馬の一刀彫の根〆だの、珠だの何だの――七、八種のものをくくりつけて、虎の皮と豹の皮とを縫いあわせた半袴の下には、何やら金襴の衣裳がきらきらと見え、
「大介エ、大介エ」
鞍のまま、身をねじって振り向いていう。
「ここか。富田ノ庄とやらは、はやここの村かッ」
それは、民家の窓の中に、身を潜めている、道三秀龍の耳をも、突き抜いてゆくほど、大きな声だった。
騎馬隊の中に、護衛している市川大介が乗りよせて、
「されば、ここが富田ノ庄にござりまする。