Classici giapponesi con furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate
いい椋鳥だったにな。おめえがあんまり荒ッぽい真似するんで、胆をつぶして逃げちまったぜ」
「わはははは、お客を前に致して草相撲の稽古致さば、大概の者が逃げ出すわい。椋鳥とか申したが、どんなお客じゃ」
「どんなこんなもねえんですよ。十七八のおボコでね、それが赤い顔をしながら、こんなに言うんだ。あの、もうし馬方さん、身延のお山へはまだ遠うござんしょうかと、袂をくねくねさせながら、やさしく言うんでね。そこがそれ、殿様の前だが、お互げえにオボコの若い別嬪と来りゃ、気合いが違いまさあね、油の乗り方がね。だから、三公もあっしもつい気が立って、腕にかけてもと言うようなことになったんですよ。えッへへへへ。だが、それにしても、三的ゃ、酒の気がねえと、じきにまた荒れ出すんだ。ちょッくらどじょうにして下さいますかね」
「致してつかわそうぞ。あけすけと飾らぬことを申して、ずんと面白い奴等じゃ。身共も一緒にどじょうになろうゆえ、馬を曳いてあとからついて参れ」
「え?」
「身延詣でのかわいい女子に酌をして貰うなぞとは、極楽往生も遂げられると申すものじゃ。まだそう遠くは行くまい。今のその袂をくねくねさせて赤い顔を致した椋鳥とやらに、身共も共々どじょうにして貰おうゆえ、急いでついて参れ」