Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate

Aozora Bunko

年の順じゃ。お手際見事なところを見物せい」

先を争いながら出て来た四人目がまたやはり四本でした、五人目が少し出来て五本。

「口程もない方々じゃな。お気の毒じゃが、然らば拙者があの引き出物頂戴致そうよ。指を銜えて見ていさっしゃい」

広言吐きながらのっしのっしと現れたのは、鎮西の八郎が再来ではないかと思われる、六尺豊かの大兵漢です。膂力また衆に秀でていると見えて、ひと際すぐれた強力を満月に引きしぼりながら、気取りに気取って射放ったまでは大層もなく立派だったが、何とも笑止千万なことに的中したのはたった二本でした。その途端!

「ウフフフ。アハハハハ。笑止よ喃。ウフフフ、アハハハ」

爆発するような笑い声があがりました。誰でもない。退屈旗本の早乙女主水之介です。同時に目色を変えて競射に夢中になっていた面々が、さッと色めき立ちました。無理もない。笑ったその笑い声というものが、直参笑いと言うか、早乙女笑いと言うか、いかにもおかしくてたまらないと言った、豪快無双の高笑いだったからです。中でも隊長と覚しき最初の射手のあの若侍が、ぐッと癇にこたえたと見えて、気色ばみながらつかつかと近づいて来ると、俄然、火蓋を切って放ちました。