Classici giapponesi con furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Leggi 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 240.656 caratteri · 478 schermate
ぽちゃぽちゃぽってりと程よく肥っていやがって、身ぶるいが出る位だぜ」
「分らねえんだ。暗くて、おれにはどっちが頭だかしっぽだかも分らねえんだよ。もっと灯りをこっちへ貸しなよ。――畜生ッ。なるほどいい女だね。くやしい位だね。死にたくなった! おらも心中がして見てえな。こんないい女にしッかり抱かれて死んだら、さぞや、いいこころ持ちだろうね」
「言ってらあ。死ぬ当人同士になって見たら、そうでもあるめえよ。それにしても気にかかるのはこの年頃だ。何ぞ書置きかなんかがあるかも知れねえ。ちょっくら仏をこっちへねじ向けて見な」
しっかり抱き合ったまま、なまめかしい緋縮緬のしごきでくるくると結わえてある二人の死体を、漸く船の上に引揚げながら、何ごころなく灯りの下へ持ち運ぼうとした刹那! パッとその船龕燈の灯りが消えました。
「畜生ッ。いけねえ! 何だか気味のわりい死体だぜ。早くつけろ! つけろ! 灯りをつけなよ」
「つ、つけようと思ってるんだが、なかなかつかねえんだよ。――何だかいやだね。変な気持になりゃがった。只の心中じゃねえかも知れねえぜ」
「大の男が何ょ言うんでえ。お流れいじりは商売のようなおれらじゃねえかよ。