Classici giapponesi con furigana
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はるいくたび
春いくたび
山本 周五郎
Leggi 春いくたび (はるいくたび) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 70.094 caratteri · 142 schermate
* * *
五百名の隊士はこの有様をまえに、まるで気をうしなったようにぼんやり立ちすくんでいた。――その群のなかで、
「――石岡」
と半九郎は石岡吉次郎をかえりみていった。
「見たろうな、あの娘だぞ」
「……はい」
「天子様万歳といったな――」
半九郎の眼からはらはらと涙がこぼれた、彼はむせぶように夜の空を仰いでいった。
「お糸、おまえは立派な日本の娘だぞ、立派な天子様の……」
涙が声をかきけした。半九郎の感動をそのまま語るかのように、おどろおどろと崖崩れがつづいている、――四月十七日朝二時のことであった。