Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
さくらじま
桜島・日の果て・幻化
梅崎 春生
Leggi 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 169.810 caratteri · 345 schermate
毎日のことだから、だんだん蓄積して、酩酊状態になるんだね」
さっき飲んだ焼酎が、車体の振動につれて、体のすみずみまで廻って来る。しゃべり過ぎると思いながら、五郎はしゃべっていた。
「なぜ酩酊させるんですか?」
「不安や緊張を取除くためさ」
「なるほど。酔っぱらうと、そんなのがなくなるね」
丹尾は合点合点をした。
「それでもう醒めたんですか?」
五郎は首を振った。睡眠薬の供給は中止されたと、五郎は思う。白い散薬、ズルフォナールという名だが、それが全然来なくなった。しかし服用中の昏迷状態は、だんだん弱まりながらも続いているようだ。退院しても半年ぐらいは正常に戻らないだろうと、医者も言っていた。しかもまだ正式に退院したわけではない。途中でふっと飛び出して来たのだ。朝そっと背広に着換えていた時、大正エビが彼に言った。大正エビというのは、テンプラ屋の息子のあだ名である。
「どうかしたんですか?」
「いや。何でもない」
五郎はネクタイを結ぼうと努力しながら答えた。ネクタイの結び方を忘れて、すぐにずっこける。抑圧がとれると、物忘れしやすくなるのだ。と同時に、色情的になる。