Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
このコミカンはすこぶる長寿を保つ樹で、今日でもその巨大な樹が諸州に残っている事を見受ける。惟うにこの蜜柑は他の品種に比べて最も永い年歴の間我日本を支配したものであったであろう。すなわち久しい間日本普通の代表的蜜柑であったであろう。今日の温州ミカン出現前までは上のコミカンは広く人々に顧みられ愛せられていたものであったが、優品である温州ミカンに圧せられて盛衰全く地を代えてしまった。これを要するに昔のタチバナは前述のように無論ミカンの一種であったから、常識的には昔のタチバナは今日のミカン、今日のミカンは昔のタチバナだと思っていればまずまず無難であろう。
かの野生品のいわゆるタチバナは昔からのタチバナとは全然何の関係も無いものであるゆえ、実言うとそれを従来のようにタチバナといっては極めて悪くかつまた混雑誤解を招く基をなすものである。ゆえに我邦蜜柑類の専門大家で最も信頼すべき知識を豊富に持っていた田村利親氏は特にこれをヤマトタチバナと称していたが、それは至極尤もな所見で私も両手を挙げてこれに賛成し同意している。今後は従来よりの不純な彼れの名を解消してこの佳名のヤマトタチバナを用うればよいのである。